- 歌の意味
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月の光の色を花の上に重ねて、女郎花は、その上に着た裳の下に、露を掛けて身につけている。
- 鑑賞
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秋歌 390
詞書「月前草花」
詞書「月前草花」は、月の前の秋の草花を詠む題である。女郎花は、黄色の花の上に月の白い光を重ねて着て、その上に着た裳の下には、露を掛けて身につけている、と詠む。女郎花を装いをこらした女性に見立て、月光を上に重ねた裳、露をその下の飾りとして描いている。
本巻の第二百七十六首から続いた女郎花を女性になぞらえる歌の趣向を、ここでは月の光と結びつけている。次歌も同じ題で、月の光の中の女郎花を詠んでいる。
初句「月の色を」は六音の字余りで、月の光の色を、の意である。
二句「花に重ねて」は、女郎花の花の上に重ねて、の意で、衣を重ね着するさまに見立てている。
三句「女郎花」は、四句以下の主語となり、女性に見立てられている。
四句「上裳の下に」の「上裳」は、上に着る裳をいい、月の光を女郎花が重ねた裳に見立てている。
結句「露をかけたる」の「たる」は存続の助動詞「たり」の連体形で、露を掛けている、の意である。連体形で止めて余情を残している。
うはも:上に着る裳
も:女性が腰から下にまとった衣
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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花の頃を影に映せば秋の夜の 月も野守の鏡なりけり
- 次の歌
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宵の間の露にしをれて女郎花 有明の月の影にたはるる