宵の間の露にしをれて女郎花
有明の月の影にたはるる
- 歌の意味
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宵のうちは露にしおれていた女郎花が、明け方の有明の月の光の中では、戯れるように揺れている。
- 鑑賞
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秋歌 391
詞書は前の歌に続き「月前草花」
前歌に続いて「月前草花」の題で詠まれた歌である。宵のうちは置いた露の重みにしおれていた女郎花が、夜明けの有明の月の光の中では、戯れるように揺れている、と詠む。宵から明け方へと時が移る中で、女郎花の姿が変わるさまを、女性の振る舞いになぞらえている。
本巻の第二百九十七首の「たはれて立てる女郎花かな」と同じく、女郎花を戯れる女性に見立てている。また第二百七十八首の露に折れ伏して起き上がれない女郎花とも通じ、ここでは明け方に起き上がって戯れる姿が描かれている。
初句「宵の間の」は、宵のうちの、の意である。
二句「露にしをれて」は、露の重みにしおれて、の意である。
三句「女郎花」は、四句以下の主語となり、女性になぞらえられている。
四句「有明の月の」は八音の字余りで、夜が明けてもなお空に残る月の、の意である。
結句「影にたはるる」の「影」は月の光、「たはる」は戯れる、色めかしくふるまう、の意で、月の光の中で戯れる女郎花の姿を示して結ぶ。
たはる:戯れる、色めかしくふるまう
しをる:草木がしおれる、また涙にぬれてしょげる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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月の色を花に重ねて女郎花 上裳の下に露をかけたる
- 次の歌
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庭冴ゆる月なりけりな女郎花 霜にあひぬる花と見たれば