- 歌の意味
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白雲を翼に掛けるように空高く飛んでいく雁が、門前の田の面に降りている仲間を慕って鳴いているようだ。
- 鑑賞
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秋歌 422
詞書「雁声遠近」
詞書「雁声遠近」は、遠くと近くに聞こえる雁の声を詠む題である。白雲を翼に掛けるように空高く飛んでいく雁が、門前の田の面に降りている仲間を慕って鳴き交わしているようだ、と詠む。空の高みを行く雁と田に降りた雁との鳴き交わしに、遠近の二つの声を聞き分けている。
『新古今和歌集』秋歌下に入集している。前歌が闇の中を渡る雁を詠んだのに対し、この歌は白雲の広がる空を行く雁を詠み、空の雁と地上の雁とを鳴き交わす声によって結びつけている。
初句「白雲を」は、白い雲を、の意である。
二句「翼にかけて」は、白雲を翼に掛けるように、の意で、雁が雲の高さを飛ぶさまをいう。
三句「行く雁の」は、空を渡っていく雁が、の意で、題の「遠」に当たる。
四句「門田の面の」の「門田」は、家の門前にある田をいい、そこに降りている雁で、題の「近」に当たる。
結句「友慕ふなり」の「なり」は、声によって推定する助動詞で、仲間を慕って鳴いているようだ、と結んでいる。
かどた:家の門前にある田
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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烏羽に書く玉章の心地して 雁鳴き渡る夕闇の空
- 次の歌
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玉章の続きは見えで雁がねの 声こそ霧に消たれざりけれ