- 歌の意味
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これまで幾度の秋に、私はめぐりあってきたのだろうか。九月九日の重陽の日に摘む、八重の白菊に。
- 鑑賞
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秋歌 467
詞書「菊」
詞書「菊」の題で詠まれた歌である。陰暦九月九日の重陽の節句に、長寿を願って八重の白菊を摘むが、自分はこれまで幾度の秋にこうしてめぐりあってきたのだろうか、と詠む。重陽の菊を摘むたびに、過ぎてきた年月と重ねてきた自分の齢を思っている。
九月九日の重陽の節句には、菊の花を酒に浮かべたり、菊に置いた露で身をぬぐったりして長寿を願う風習があった。前歌の仙境に通じる菊に続き、ここでは長寿を願う重陽の菊が詠まれている。
初句「幾秋に」は、どれほど多くの秋に、の意である。
二句「我あひぬらん」の「ぬ」は完了、「らん」は現在推量の助動詞で、私はめぐりあってきたのだろうか、の意である。ここで句切れとなる二句切れの歌である。
三句「長月の」の「長月」は、陰暦九月の異名である。
四句「九日に摘む」は、九月九日の重陽の日に摘む、の意である。
結句「八重の白菊」は体言止めで、花びらの重なった白菊を示して結ぶ。
ながつき:陰暦九月の異名
ちようやう:陰暦九月九日の節句で、菊を用いて長寿を願った
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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君が住む宿の坪をば菊ぞ飾る 仙の宮とやいふべかるらん
- 次の歌
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秋深み並ぶ花なき菊なれば 所を霜の置けとこそ思へ