いつよりか紅葉の色は染むべきと
時雨に曇る空に問はばや
- 歌の意味
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いつから紅葉の色は染まりはじめるはずなのかと、時雨に曇っている空に尋ねてみたいものだ。
- 鑑賞
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秋歌 472
詞書「題しらず」
時雨に曇っている空に向かって、いったいいつから木々の葉は紅葉の色に染まりはじめるはずなのか、尋ねてみたいものだ、と詠む。時雨は木の葉を紅葉させるものとされたので、その時雨を降らせる空に、紅葉の時期を問いかけている。
ここから紅葉を詠む歌が続く。本巻の第三百一首で、時雨の降りはじめに紅葉を前もって思いやった心と通じ、ここでは紅葉の始まりを待ちわびる心を、空への問いかけとして表している。
初句「いつよりか」は、いつから、の意で、「か」は疑問の係助詞である。
二句「紅葉の色は」は、木々の葉が赤や黄に色づく紅葉の色は、の意である。
三句「染むべきと」は、染まるはずなのかと、の意で、「べき」は当然や予定を表している。
四句「時雨に曇る」は、時雨が降って曇っている、の意で、時雨が紅葉を染めるものとされたことを踏まえている。
結句「空に問はばや」の「ばや」は自己の願望を表す終助詞で、空に尋ねてみたいものだ、と結んでいる。
しぐれ:秋の末から冬にかけて降ったりやんだりする雨
そむ:色がつく、染まる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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立ち寄りて隣訪ふべき垣に添ひて ひまなく這へる八重葎かな
- 次の歌
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糸鹿山時雨に色を染めさせて かつがつ織れる錦なりけり