- 歌の意味
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竜田姫が染めた梢の紅葉が散るときには、山川の水がその紅を洗っているように見える。
- 鑑賞
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冬歌 497
詞書「水上落葉」
題「水上落葉」は、水の上に散る木の葉を詠む題である。秋の女神である竜田姫が染めあげた梢の紅葉が散ると、山川の流れは紅葉を浮かべて流れ、まるで紅の色を洗っているかのようだ、と詠む。水面に浮かぶ落ち葉を、染め物を川の水で洗うさまに見立てている。
本巻の第四百九十一首では時雨が梢を染めたのに対し、この歌では竜田姫を染め手とし、その染めた紅葉が散って水に浮かぶところまでを詠んでいる。
初句「竜田姫」は、秋をつかさどり、木々の葉を染めるとされた女神である。
二句「染めし梢の」の「し」は過去の助動詞「き」の連体形で、竜田姫が染めた梢の、の意である。
三句「散る折は」は、散るときには、の意で、紅葉の散る時節を示している。
四句「紅洗ふ」の「紅」は紅色、ここでは紅葉の色で、川の水が紅を洗う、と見立てている。
結句「山川の水」は体言止めで、紅葉を浮かべて流れる山の川の水を示して結ぶ。
たつたひめ:秋をつかさどる女神で、木の葉を紅葉に染めるとされた
くれなゐ:鮮やかな赤い色、紅色
やまがは:山の中を流れる川
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
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時雨かと寝覚めの床に聞こゆるは 嵐に堪へぬ木の葉なりけり
- 次の歌
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嵐掃く庭の木の葉の惜しきかな まことの塵に成りぬと思へば