- 歌の意味
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葉を玉のように巻いて茂っていた垣根の葛が霜に枯れて、寂しく見える冬の山里である。
- 鑑賞
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冬歌 515
詞書「山家冬」
題「山家冬」は、山里の住まいの冬を詠む題である。夏から秋にかけて、葉を玉のように巻いて垣根に茂っていた葛が、霜にあって枯れてしまい、山里の冬の景色が寂しく見える、と詠む。住まいを覆っていた葛が枯れて、山里がいっそう寂しく見えるさまを捉えている。
前歌と四句「寂しく見ゆる」を共有し、本巻の第五百十三首とは結句「冬の山里」を共有している。また本巻の第五百五首も、庵を囲んでいた薄が霜に枯れて寂しさの増すことを詠んでおり、同じ構図を持っている。
初句「玉巻きし」の「玉巻く」は、葛の葉が玉のように丸く巻くことで、「し」は過去の助動詞「き」の連体形である。
二句「垣根の真葛」の「真葛」は葛の美称で、垣根にからんで茂る葛をいう。
三句「霜枯れて」は、霜にあって枯れて、の意である。
四句「寂しく見ゆる」は、寂しく見える、の意で、前歌の四句と同じ句である。
結句「冬の山里」は体言止めで、本巻の第五百十三首と同じ結句で結んでいる。題の「山家冬」に当たる。
たままく:草木の葉が玉のように丸く巻く
まくず:葛の美称
しもがる:霜にあって草木が枯れる
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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霜にあひて色改むる葦の穂の 寂しく見ゆる難波江の浦
- 次の歌
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旅寝する草の枕に霜冴えて 有明の月の影ぞ待たるる