降る雪に鳥立ちも見えず埋もれて
とりどころなき御狩野の原
- 歌の意味
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降る雪に、鳥の集まる場所も見えないほど埋もれてしまって、鳥のいる所も、とらえどころもない御狩野の原であることよ。
- 鑑賞
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冬歌 525
詞書は前の歌に続き「雪中鷹狩」
「雪中鷹狩」の題で詠まれた二首目で、鷹狩を詠む一連の三首目である。降りしきる雪に、鳥が集まって飛び立つ場所もすっかり埋もれて見えなくなり、狩り場の野原には鳥のいる所も、とらえどころもない、と詠む。雪に覆われて獲物の手がかりを失った狩り場のさまを捉えている。
前歌が雪の中でも鷹を放つ場面を詠んだのに対し、この歌は雪のために獲物の居所さえわからなくなった狩り場を詠んでおり、一連を雪に覆われた原の景で結んでいる。
初句「降る雪に」は、降る雪に、の意で、「に」は原因を示している。
二句「鳥立ちも見えず」は八音の字余りで、「鳥立ち」は鷹狩で鳥が集まり、飛び立つ所である。
三句「埋もれて」は、すっかり覆われて見えなくなって、の意である。
四句「とりどころなき」の「とりどころ」は、鳥のいる所の意と、とらえどころの意とを掛けた掛詞である。
結句「御狩野の原」の「御狩野」は狩り場の野のことで、体言止めで結んでいる。
とだち:鷹狩で鳥が集まり、飛び立つ所
とりどころ:鳥のいる所の意と、とらえどころの意を掛ける
みかりの:狩り場とする野
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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かきくらす雪に雉は見えねども 羽音に鈴を加へてぞやる
- 次の歌
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木の間漏る月の影とも見ゆるかな はだらに降れる庭の白雪