立ちのぼる朝日の影のさすままに
都の雪は消えみ消えずみ
- 歌の意味
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のぼってくる朝日の光が差すにつれて、都の雪は消えたり消えなかったりしている。
- 鑑賞
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冬歌 527
詞書「雪の朝、霊山と申す所にて、眺望を人々詠みけるに」
詞書から、雪の降った朝、京の東山の霊山という所で、人々が眺望を題に詠んだ折の作であることがわかる。高みから都を見下ろすと、のぼってくる朝日の光が差すにつれて、日の当たる所の雪は消え、当たらない所の雪は消えずに残って、都の雪がまだらに消えていくさまが見える、と詠む。
本巻の第五百二十六首がまだらに降り積もった庭の雪を詠んだのに対し、この歌は高い所から見下ろした都全体の雪がまだらに消えていくさまを詠んでおり、庭と都という異なる広がりで雪を捉えている。
初句「立ちのぼる」は、のぼってくる、の意で、朝日がしだいに高くのぼるさまをいう。
二句「朝日の影の」の「影」は日の光のことである。
三句「さすままに」の「ままに」は、〜につれて、〜するとすぐに、の意である。
四句「都の雪は」は、霊山から見下ろした都の雪は、の意で、題の「眺望」に当たる。
結句「消えみ消えずみ」の「〜み〜み」は、動作が交互に起こることを示す語法で、消えたり消えなかったり、の意である。
あした:朝
かげ:ここでは日の光
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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木の間漏る月の影とも見ゆるかな はだらに降れる庭の白雪
- 次の歌
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枯れ果つる萱が上葉に降る雪は さらに尾花の心地こそすれ