- 歌の意味
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神社の玉垣は、朱色も松の緑も雪に埋もれてしまって、雪景色が趣深い松の尾の山であることよ。
- 鑑賞
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冬歌 537
詞書「社頭雪」
題「社頭雪」は、神社のあたりに降る雪を詠む題である。松尾の神社の玉垣は、塗られた朱の色も、あたりの松の緑も、すっかり雪に埋もれて見えなくなり、一面の雪景色が趣深い松の尾の山である、と詠む。朱と緑という色彩が雪の白一色に覆われるさまを捉えている。
本巻の第五百六首が、さまざまな色の花が咲いていた野辺が同じ色に霜枯れたことを詠んだのと同じく、この歌も多彩な色が一色に覆われるさまを詠んでおり、色の有無の対比が共通している。
初句「玉垣は」の「玉垣」は、神社の周囲にめぐらした垣である。題の「社頭」に当たる。
二句「朱も緑も」の「朱」は朱色で玉垣の色、「緑」は松の緑をいう。色を二つ並べている。
三句「埋もれて」は、すっかり覆われて見えなくなって、の意である。
四句「雪おもしろき」は、雪が趣深い、の意で、題の「雪」に当たる。
結句「松の尾の山」の「松の尾の山」は、京の西にある松尾の神社の背後の山である。「松」は二句の「緑」と響き合っている。体言止めで結ぶ。
たまがき:神社の周囲にめぐらした垣
あけ:赤い色、朱色
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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裏返す小忌の衣と見ゆるかな 竹のうれ葉に降れる白雪
- 次の歌
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なにとなく暮るるしづりの音までも 雪あはれなる深草の里