千鳥鳴く絵島の浦に澄む月を
波に映して見る今宵かな
- 歌の意味
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千鳥が鳴く絵島の浦に澄みわたる月を、波に映して見る今宵であることよ。
- 鑑賞
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冬歌 553
詞書「題しらず」
千鳥が鳴く絵島の浦の空に澄みわたる月を、浦の波に映して眺める今夜の景色を詠む。空の月と波に映る月、そして千鳥の声とを取り合わせ、冬の海辺の夜の美しさを捉えている。
千鳥を詠む五首のあとに置かれ、千鳥の声を初句に受け継いでいる。また本巻の第五百四十八首、第五百四十九首と同じく、淡路島にちなむ海辺を舞台としている。
初句「千鳥鳴く」は、千鳥が鳴く、の意で、前の千鳥の歌々を受けている。
二句「絵島の浦に」の「絵島」は淡路島の北にある歌枕で、月の名所として知られた。
三句「澄む月を」は、澄みわたる月を、の意で、空に冴えて照る月をいう。
四句「波に映して」は、波に映して、の意で、空の月を浦の波に映して見ることをいう。
結句「見る今宵かな」の「今宵」は今夜のことで、「かな」は詠嘆である。
ゑしま:淡路島の北にある歌枕で、月の名所
こよひ:今夜
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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やせ渡る湊の風に月更けて 潮干るかたに千鳥鳴くなり
- 次の歌
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岩間ゆく木の葉分け来し山水を つゆ漏らさぬは氷なりけり