- 歌の意味
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つれない人に見せたいものだ、桜の花よ。風に素直に従って散るお前の心の弱さを。
- 鑑賞
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恋歌 597
詞書「寄花恋」
題「寄花恋」は、花に寄せて恋を詠む題である。桜の花が風に逆らわず素直に散ってゆく心の弱さを、自分になびいてくれないつれない人に見せてやりたい、と詠む。風に従う桜の花のように、あの人もこちらの思いになびいてほしいという願いが込められている。
初句「つれもなき」の「つれなし」は、冷淡だ、こちらの思いに応えない、の意である。
二句「人に見せばや」の「ばや」は自己の願望を表す終助詞で、見せたいものだ、の意である。
三句「桜花」は呼びかけで、題の「花」に当たる。ここで句切れとなる三句切れの歌である。
四句「風に従ふ」は、風に逆らわずに従う、の意で、桜の花が素直に散ってゆくさまをいう。
結句「心弱さを」は、心の弱さを、の意で、上の句の「見せばや」に返る倒置となっている。なびきやすさを、なびかない人の冷淡さと対照させている。
つれなし:冷淡だ、こちらの思いに応えない
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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行きずりに一枝折りし梅が香の 深くも袖に染みにけるかな
- 次の歌
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花を見る心はよそに隔たりて 身につきたるは君が面影