花を見る心はよそに隔たりて
身につきたるは君が面影
- 歌の意味
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花を見る心は花からよそへと離れてしまって、この身にぴったりと付き添っているのはあなたの面影である。
- 鑑賞
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恋歌 598
詞書は前の歌に続き「寄花恋」
花を見ているはずの心は、いつのまにか花から離れてしまい、身に付き添って離れないのは恋しいあなたの面影ばかりだ、と詠む。花を眺めていても恋しい人のことしか思えない恋の深さを、花と面影の対比によって表している。
前歌が花の心弱さを恋の相手に見せたいと詠んだのに対し、この歌は花よりも恋人の面影に心を奪われる自分を詠み、同じ題を相手と自分の両面から詠み分けている。
初句「花を見る」は、花を眺める、の意で、題の「花」に当たる。
二句「心はよそに」の「よそ」は、関係のない所、別の所、の意で、心が花から離れてしまうことをいう。
三句「隔たりて」は、離れてしまって、の意である。
四句「身につきたるは」は、身に付き添っているのは、の意で、三句の「隔たりて」と対照をなしている。
結句「君が面影」の「面影」は、目の前にないのに心に浮かぶ姿のことで、体言止めとなっている。
よそ:関係のない所、別の所
おもかげ:目の前にないのに心に浮かぶ姿
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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つれもなき人に見せばや桜花 風に従ふ心弱さを
- 次の歌
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葉隠れに散りとどまれる花のみぞ 忍びし人に逢ふ心地する