葉隠れに散りとどまれる花のみぞ
忍びし人に逢ふ心地する
- 歌の意味
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葉陰に散り残っている花だけが、ひそかに恋い慕った人に逢うような気持ちがする。
- 鑑賞
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恋歌 599
詞書「寄残花恋」
題「寄残花恋」は、散り残った花に寄せて恋を詠む題である。若葉の陰にひっそりと散り残っている花を見ると、人目を忍んで恋い慕った人に逢うような気持ちがする、と詠む。葉に隠れて残る花のひそやかさに、忍ぶ恋の相手の姿を重ねている。
初句「葉隠れに」は、葉の陰に隠れて、の意である。
二句「散りとどまれる」は、散らずに残っている、の意で、題の「残花」に当たる。
三句「花のみぞ」は、花だけが、の意で、係助詞「ぞ」が結句の連体形「する」と係り結びをなしている。
四句「忍びし人に」の「忍ぶ」は、人目を避けてひそかに恋い慕う、の意で、初句の「葉隠れ」と響き合っている。
結句「逢ふ心地する」は、逢うような気持ちがする、の意で、三句の「ぞ」を受けて連体形で結ぶ。
はがくれ:葉の陰に隠れること
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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花を見る心はよそに隔たりて 身につきたるは君が面影
- 次の歌
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つれもなく絶えにし人を雁がねの 帰る心と思はましかば