むかはらば我が嘆きの報いにて
誰ゆゑ君が物を思はん
- 歌の意味
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もし報いがめぐってくるのならば、私の嘆きの報いとして、あなたはいったい誰のために物思いをすることになるのだろうか。
- 鑑賞
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恋歌 667
詞書は前の歌に続き「恋」
善悪の行いには必ず報いがめぐってくるという因果応報の考えを踏まえ、もし報いがめぐってくるのならば、私をこれほど嘆かせた報いとして、あなたもいつか誰かのために物思いをすることになるだろう、それはいったい誰のためなのか、と詠むものと解される。つれない相手への恨みを、仏教的な報いの思想を借りて表している。
初句「むかはらば」の「むかはる」は、報いとしてめぐってくる、の意で、報いがめぐってくるならば、ということである。
二句「我が嘆きの」は、私の嘆きの、の意で、六音の字余りとなっている。
三句「報いにて」は、報いとして、の意で、因果応報の考えを踏まえている。
四句「誰ゆゑ君が」は、誰のためにあなたが、の意である。
結句「物を思はん」の「ん」は推量で、物思いをするのだろうか、と問いかけて結ぶ。
むかはる:報いとしてめぐってくる
むくい:行いに応じて受ける結果
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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何せんにつれなかりしを恨みけん 逢はずはかかる思ひせましや
- 次の歌
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身の憂さの思ひ知らるることわりに おさへられぬは涙なりけり