- 歌の意味
- さまざまに思い乱れる私の心を、あなたのもとにひとつに束ね集めている。
- 鑑賞
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恋歌 675
詞書は前の歌に続き「恋」
あれこれと思い乱れる心も、結局はすべてあなたのもとへと向かい、ひとつに束ね集められている、と詠む。乱れた糸や草を束ねるように、千々に乱れる思いがただ一人の恋人に集まってゆくさまを表している。「乱る」と「束ぬ」は縁語の関係にある。
初句「さまざまに」は、あれこれと、の意である。
二句「思ひ乱るる」は、思い乱れる、の意で、結句の「束ね」と縁語の関係にある。
三句「心をば」は、心を、の意で、「ば」は強調を表す。
四句「君がもとにぞ」は、あなたのもとに、の意で、係助詞「ぞ」が結句の連体形「集むる」と係り結びをなしている。
結句「束ね集むる」の「束ぬ」は、ひとつにまとめる、の意で、「ぞ」を受けて連体形で結ぶ。
つかぬ:ひとつにまとめる、束ねる
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 憂きふしをまづ思ひ知る涙かな さのみこそはと慰むれども
- 次の歌
- 物思へばちぢに心ぞ砕けぬる 信太の森の千枝ならねども