驚かす君によりてぞ長き世の
久しき夢は覚むべかりける
- 歌の意味
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目を覚まさせてくださるあなたによってこそ、長い迷いの世の久しい夢から覚めることができるのだった。
- 鑑賞
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雑歌 730
詞書「侍従大納言成通のもとへ、後の世の事驚かし申したりける返事に」
西行が侍従大納言藤原成通に、来世のことを心にかけるよう促した手紙への、成通の返事の歌である。目を覚まさせてくれるあなたのおかげで、生死を繰り返す長い迷いの夢から覚めることができる、と西行への感謝を述べている。成通は蹴鞠の名手として知られ、のちに出家している。
初句「驚かす」は、目を覚まさせる、気づかせる、の意で、西行が来世のことを促したことをいう。
二句「君によりてぞ」の「ぞ」は係助詞で、結句の「ける」と係り結びをなしている。
三句「長き世の」は、生死を繰り返す長い迷いの世の、の意である。
四句「久しき夢は」の「夢」は、迷いの世をたとえたもので、長く続く夢は、の意である。
結句「覚むべかりける」は、係助詞「ぞ」の結びで、覚めることができるのであった、と結ぶ。
おどろかす:目を覚まさせる、気づかせる
- 作者
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藤原成通
- 出典
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山家集
- 前の歌
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何事にとまる心のありければ さらにしもまた世の厭はしき
- 次の歌
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驚かぬ心なりせば世の中を 夢ぞと語るかひなからまし