なべてみな晴れせぬ闇の悲しさを
君しるべせよ光見ゆやと
- 歌の意味
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誰もがみな晴れることのない闇にいる悲しさを、あなたが導いてください、光が見えるかと。
- 鑑賞
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雑歌 740
詞書「親しき人々あまたありければ、同じ心に誰も御覧ぜよとて遣はしたりける返事に又」
相手の周りには親しい人々が大勢いたので、西行が同じ心で皆にも見てほしいと前歌を送ったところ、それへの返事としてまた届いた歌である。作者は前々歌と同じ「ある人」である。誰もが晴れない闇にいる悲しさを、光が見えるように導いてほしい、と西行に仏道の導きを求めている。
初句「なべてみな」は、すべての人がみな、の意で、詞書の「親しき人々あまた」を受けている。
二句「晴れせぬ闇の」は、晴れることのない闇の、の意で、前歌の「闇」を受けている。
三句「悲しさを」は、悲しさを、の意である。
四句「君しるべせよ」の「しるべ」は道案内の意で、あなたが導いてください、の意である。ここで句切れとなる。
結句「光見ゆやと」は、光が見えるかと、の意で、倒置によって四句の願いの目的を示して結ぶ。
しるべ:道案内、導き
なべて:すべて、総じて
- 出典
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山家集
- 前の歌
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世を捨てぬ心のうちに闇こめて 迷はんことは君ひとりかは
- 次の歌
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思ふともいかにしてかはしるべせん 教ふる道に入らばこそあらめ