思ふともいかにしてかはしるべせん
教ふる道に入らばこそあらめ
- 歌の意味
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導きたいと思っても、どうして私に道案内などできようか。仏の教える道に入るのであれば、話は別であるが。
- 鑑賞
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雑歌 741
詞書「又返し」
前歌への西行のさらなる返歌である。導いてほしいと言われても、どうして自分に道案内ができようか、あなたがた自身が仏の教える道に入るのであれば別だが、と詠む。悟りへの道は他人に導かれるものではなく、自ら仏道に入ってこそ開けるものだ、と相手を諭している。前歌の「しるべせよ」に「しるべせん」で応じている。
初句「思ふとも」の「とも」は逆接仮定の接続助詞で、導きたいと思っても、の意である。
二句「いかにしてかは」の「かは」は反語で、どうして〜できようか、の意である。
三句「しるべせん」は、道案内をしよう、の意で、前歌の四句「君しるべせよ」に応じている。ここで句切れとなる。
四句「教ふる道に」は、仏が教える道に、の意で、仏道をいう。
結句「入らばこそあらめ」は、入るのであればそれもよかろうが、の意で、係助詞「こそ」と已然形「め」による係り結びとなっている。
しるべ:道案内、導き
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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なべてみな晴れせぬ闇の悲しさを 君しるべせよ光見ゆやと
- 次の歌
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世の中に心ありあけの人はみな かくて闇には迷はぬものを