露の玉は消ゆればまたも置くものを
頼みもなきは我が身なりけり
- 歌の意味
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露の玉は消えてもまた置くものであるのに、頼みにすることもできないのは、わが身であることだ。
- 鑑賞
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雑歌 765
詞書は前の歌に続き「題しらず」
露の玉は消えてもまた置くのに、わが身は一度消えればそれきりで、何の頼みもない、と詠む。はかないものの代表である露と比べても、人の命はなおはかないことを述べている。前歌の「命の露」を受け、露と人の命とを対比させている。
初句「露の玉は」は、玉のような露は、の意で、六音の字余りである。
二句「消ゆればまたも」は、消えてもまた、の意である。
三句「置くものを」の「ものを」は逆接の接続助詞で、置くものなのに、の意である。前歌の「送りおく」の「おく」を受けている。
四句「頼みもなきは」は、頼りにすることもできないのは、の意である。
結句「我が身なりけり」の「なりけり」は気づきの詠嘆で、わが身であったよ、と結ぶ。
たのみ:頼りにすること、あてにすること
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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はかなしやあだに命の露消えて 野辺に我が身や送りおくらん
- 次の歌
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あればとて頼まれぬかな明日はまた 昨日と今日を言はるべければ