年月をいかで我が身に送りけん
昨日の人も今日はなき世に
- 歌の意味
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これほどの長い年月を、どうしてわが身は送ってきたのだろう。昨日いた人も今日はもういない、この世の中で。
- 鑑賞
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雑歌 768
詞書は前の歌に続き「題しらず」
昨日いた人が今日はもういないという無常の世の中で、どうして自分はこれほどの年月を生きながらえてきたのだろうか、と詠む。人の死の速さを思うほど、自らが生き延びてきたことが不思議に思われる心を述べている。題しらずの一連を結ぶ一首である。
初句「年月を」は、長い年月を、の意である。
二句「いかで我が身に」の「いかで」は、どうして、の意の疑問である。
三句「送りけん」の「けん」は過去推量の助動詞で、送ってきたのだろう、の意である。ここで句切れとなる。
四句「昨日の人も」は、昨日いた人も、の意で、第七百六十六首の「昨日と今日」と同じく昨日と今日を並べている。
結句「今日はなき世に」は、今日はもういない世の中で、と倒置によって三句を受けて結ぶ。
としつき:年月
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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秋の色は枯野ながらもあるものを 世のはかなさや浅茅生の露
- 次の歌
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捨てやらで命を終ふる人はみな 千々の黄金を持て帰るなり