- 歌の意味
- 一度は住み捨てたその故郷に、改めて帰り住んで、昔に立ち返ったような気持ちがするだろうか。
- 鑑賞
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雑歌 801
詞書「ゆかりなくなりて、住み浮かれにける古郷へ帰り居ける人のもとへ」
縁のある人を亡くして住む所も定まらずにさまよっていた人が、もとの故郷に帰り住んだので、その人のもとへ贈った歌である。一度は住み捨てた故郷に改めて帰り住んで、昔に立ち返ったような気持ちがするだろうか、と相手の心を思いやっている。
初句「住み捨てし」は、一度は住むのをやめて捨てた、の意である。
二句「その古里を」の「古里」は、以前に住んでいた土地の意である。
三句「改めて」は、再び、改めて、の意である。
四句「昔に帰る」は、昔に立ち返る、の意で、故郷へ帰ることと重ねている。
結句「心地もやする」の「や」は疑問の係助詞で、「する」と係り結びをなし、そういう気持ちがするだろうか、と結ぶ。
すみうかる:住む所が定まらずさまよう
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 朽ちもせねその名ばかりを留め置きて 枯野の薄形見にぞ見る
- 次の歌
- なべてみな君が嘆きを訪ふ数に 思ひなされぬ言の葉もがな