- 歌の意味
- 船岡の裾野にある塚の数をまた一つ増やして、あなたを昔の人にしてしまったことだ。
- 鑑賞
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雑歌 820
詞書は前の歌に続き「院の二位のつねみまかりける跡に、十首歌人々よみけるに」
十首の四首目である。船岡の裾野に並ぶ塚の数をまた一つ増やして、あなたを昔の人にしてしまった、と詠む。船岡は京の北の葬送の地で、そこに新たな塚が加わったことに、故人がもう過去の人となった悲しみを述べている。
初句「船岡の」の「船岡」は、京の北にあった葬送の地である。
二句「裾野の塚の」は、山の裾野にある墓の、の意である。
三句「数添へて」は、数を一つ加えて、の意である。
四句「昔の人に」は、亡くなった人に、の意である。
結句「君をなしつる」は、あなたをしてしまったことだ、の意で、連体形で詠嘆を込めて結ぶ。
ふなをか:京の北にあった葬送の地
つか:土を盛って築いた墓
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 送り置きて帰りし野辺の朝露を 袖に移すは涙なりけり
- 次の歌
- あらぬ世の別れは今日ぞ憂かりける 浅茅が原を見るにつけても