いかがせん跡のあはれは訪はずとも
別れし人の行方尋ねよ
- 歌の意味
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どうしようもない。残された者の悲しみは見舞ってくれなくても、せめて亡くなった人の行方は尋ねて弔ってほしい。
- 鑑賞
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雑歌 836
詞書は前の歌に続き「兄の入道想空はかなくなりにけるを、訪はざりければ言ひ遣はしける」
寂然の五首の四首目である。残された者の悲しみは見舞ってくれなくてもしかたがないが、せめて亡き兄の後世の行方を尋ねて弔ってほしい、と詠み、故人の冥福を祈ってくれるよう求めている。
初句「いかがせん」は、どうしようか、どうしようもない、の意で、ここで句切れとなる。
二句「跡のあはれは」は、後に残された者の悲しみは、の意である。
三句「訪はずとも」の「とも」は逆接仮定の接続助詞で、見舞わなくても、の意である。
四句「別れし人の」は、死別した人の、の意で、亡き兄をいう。
結句「行方尋ねよ」は命令形で、その行方を尋ねてほしい、と結ぶ。後世の冥福を祈ることをいう。
ゆくへ:行く先、ここでは死後の行く先
- 作者
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寂然
- 出典
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山家集
- 前の歌
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別れにし人をふたたび跡を見ば 恨みやせまし訪はぬ心を
- 次の歌
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なかなかに訪はぬは深き方もあらん 心浅くも恨みつるかな