隔てなき法の言葉にたより得て
蓮の露にあはれかくらん
- 歌の意味
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分け隔てのない仏法の言葉にすがって、亡き人は極楽の蓮の露に、哀れをかけていることだろう。
- 鑑賞
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雑歌 840
詞書は前の歌に続き「返し」
西行の返歌の三首目で、第八百三十五首に応じている。亡き想空は、誰をも分け隔てなく救う仏法の言葉にすがって、今は極楽の蓮の露に心を寄せていることだろう、と詠む。第八百三十五首で亡き人が恨むかと言われたのに対し、故人はすでに浄土にあって、この世を恨むことはないと答えている。
初句「隔てなき」は、分け隔てのない、の意で、すべての人を救う仏法の性質をいう。
二句「法の言葉に」は、仏法の言葉に、の意である。
三句「たより得て」は、よりどころを得て、の意である。
四句「蓮の露に」の「蓮」は極楽浄土の蓮の花で、往生した人が座るとされる。
結句「あはれかくらん」の「らん」は現在推量の助動詞で、哀れをかけていることだろう、と結ぶ。
はちす:蓮、極楽浄土に咲くとされる花
のり:仏法
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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よそに思ふ別れならねば誰をかは 身より外には訪ふべかりける
- 次の歌
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亡き人を偲ぶ思ひの慰まば 跡をも千たび訪ひこそはせめ