御法をば言葉なけれど説くと聞けば
深きあはれは訪はでこそ思へ
- 歌の意味
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仏の教えは言葉がなくても説かれると聞くので、深い哀れの思いは、見舞わないままに心で思っているのだ。
- 鑑賞
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雑歌 842
詞書は前の歌に続き「返し」
西行の返歌の最後の一首で、第八百三十七首に応じている。仏の教えは言葉によらなくても説かれると聞くので、深い哀れの思いも、訪れずに心のうちで思っているのだ、と詠む。第八百三十七首の「訪はぬは深き方もあらん」を受けて、まさにそのとおりだと答え、五首の贈答を結んでいる。
初句「御法をば」の「御法」は仏法のことである。
二句「言葉なけれど」は、言葉がなくても、の意で、言葉によらない教えをいう。
三句「説くと聞けば」は、説かれると聞くので、の意で、六音の字余りである。
四句「深きあはれは」は、深い哀れの思いは、の意で、第八百三十七首の「深き方」を受けている。
結句「訪はでこそ思へ」の「で」は打消の接続助詞で、係助詞「こそ」と已然形「思へ」による係り結びで、訪れずに思っているのだ、と結ぶ。
みのり:仏法
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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亡き人を偲ぶ思ひの慰まば 跡をも千たび訪ひこそはせめ
- 次の歌
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露深き野辺になりゆく古里は 思ひやるにも袖しをれけり