- 歌の意味
- どこかで眠り込むようにして、行き倒れて伏すのだろうと思う、その悲しさよ、道ばたの芝に置く露のようなわが身は。
- 鑑賞
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雑歌 844
詞書「無常の歌あまたよみける中に」
無常の歌を多く詠んだなかの一首で、ここから第八百五十一首まで無常の歌が続く。旅の途中のどこかで、眠り込むようにして行き倒れて伏すのだろうと思うと悲しい、道ばたの芝に置く露のように、と詠む。漂泊の身の行く末を、路傍の露にたとえている。
初句「いづくにか」の「か」は疑問の係助詞で、どこかで、の意である。
二句「眠り眠りて」は、眠りに眠って、の意で、死を眠りにたとえている。
三句「倒れ伏さんと」は、行き倒れて伏すだろうと、の意で、八音の字余りである。
四句「思ふ悲しき」は、思う、その悲しさよ、の意である。
結句「道芝の露」は体言止めで、道ばたの芝に置く露にはかない身をたとえて結ぶ。
みちしば:道ばたに生える芝草
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 露深き野辺になりゆく古里は 思ひやるにも袖しをれけり
- 次の歌
- 驚かんと思ふ心のあらばやは 長き眠りの夢も覚むべき