- 歌の意味
- 亡き人の跡を、誰のものとも知らないけれど、鳥辺山では、塚の一つ一つがもの寂しく見える夕暮れであることよ。
- 鑑賞
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雑歌 848
詞書は前の歌に続き「無常の歌あまたよみける中に」
鳥辺山に並ぶ塚は、誰のものとも知らないが、夕暮れにはどの塚もそれぞれにもの寂しく見える、と詠む。見知らぬ人の墓にも、等しく無常の悲しみを感じている。
初句「亡き跡を」は、亡き人の跡、すなわち墓を、の意である。
二句「誰と知らねど」は、誰のものとも知らないが、の意である。
三句「鳥辺山」は、京の東山の葬送の地である。
四句「おのおのすごき」の「すごし」は、もの寂しい、ぞっとするほど寂しい、の意である。
結句「塚の夕暮」は体言止めで、夕暮れの墓のたたずまいで結ぶ。
すごし:もの寂しい、ぞっとするほど寂しい
つか:土を盛って築いた墓
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 大波に引かれ出でたる心地して 助け舟なき沖に揺らるる
- 次の歌
- 波高き世を漕ぎ漕ぎて人はみな 船岡山を泊りにぞする