消えぬべき法の光の灯火を
かかぐる和田の泊りなりけり
- 歌の意味
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消えてしまいそうな仏法の光の灯火を、高く掲げる和田の泊まりであることよ。
- 鑑賞
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雑歌 862
詞書「六波羅太政入道、持経者千人集めて津国和田と申す所にて供養侍りけり、やがてそのついでに万灯会しけり、夜更くるままに、灯火の消えけるを、おのおの灯しつぎけるを見て」
六波羅の太政入道平清盛が、法華経を持つ僧千人を集めて摂津国の和田という所で供養を行い、そのついでに万灯会を催した。夜が更けるにつれて灯火が消えてゆくのを、人々がそれぞれに灯し継いでいるのを見て詠んだ歌である。末法の世に消えかかる仏法の光を、ここ和田の泊まりで人々が高く掲げている、と詠み、法会をたたえている。
初句「消えぬべき」は、消えてしまいそうな、の意で、詞書の「灯火の消えける」を受け、末法の世に衰える仏法を思わせる。
二句「法の光の」は、仏法の光の、の意である。
三句「灯火を」は、万灯会の灯火を、の意である。
四句「かかぐる和田の」の「かかぐ」は、灯火の芯をかき立てて明るくする、高く掲げる、の意である。「和田」は摂津国の港で、清盛が整えた大輪田泊をいう。
結句「泊りなりけり」の「泊り」は港の意で、「なりけり」の詠嘆で結ぶ。
かかぐ:灯火の芯をかき立てる、高く掲げる
まんどうゑ:多くの灯明をともして仏を供養する法会
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
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いにしへに漏れけんことの悲しさは 昨日の庭に心ゆきにき
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