浅からぬ契りのほどぞくまれぬる
亀井の水に影映しつつ
- 歌の意味
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浅くない仏との宿縁のほどが、自然と汲み取られることだ。亀井の水を汲み、そこに自分の姿を映しながら。
- 鑑賞
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雑歌 863
詞書「天王寺へ参りて亀井の水を見てよみける」
天王寺に参詣して亀井の水を見て詠んだ歌である。亀井は天王寺の霊水で、亀の形の石の口から水が流れ出る。その水に自分の姿を映しながら、仏との浅からぬ宿縁のほどが汲み取られる、と詠み、霊水に触れた喜びを述べている。
初句「浅からぬ」は、浅くない、深い、の意で、水の縁語である。
二句「契りのほどぞ」の「契り」は仏との宿縁の意で、「ぞ」は係助詞である。
三句「くまれぬる」の「くむ」は、水を汲む意と、推し量る意の「酌む」とを掛けた掛詞である。係助詞「ぞ」の結びの連体形で、ここで句切れとなる。
四句「亀井の水に」の「亀井」は天王寺の霊水である。
結句「影映しつつ」は、姿を映しながら、の意で、倒置によって三句を受けて結ぶ。
くむ:水を汲む意と、推し量る意を掛ける
かめゐ:天王寺の霊水
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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消えぬべき法の光の灯火を かかぐる和田の泊りなりけり
- 次の歌
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有り難き法にあふぎの風ならば 心の塵を払へとぞ思ふ