- 歌の意味
- 塵ほども疑う心がなくあってほしい。仏法を仰いで頼みにするというのであれば。
- 鑑賞
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雑歌 865
詞書「御返事奉りける」
前歌への西行の返歌である。仏法を仰いで頼みにするのであれば、塵ほども疑う心がないようにありたい、と詠む。前歌の「塵」「あふぎ」を受けて、扇の風で払うまでもなく、心に疑いの塵を置かないようにと応じている。
初句「塵ばかり」は、塵ほども、ほんの少しも、の意で、前歌の「心の塵」を受けている。
二句「疑ふ心」は、仏法を疑う心、の意である。
三句「なからなん」の「なん」は他に対する願望の終助詞で、ないようであってほしい、の意である。ここで句切れとなる。
四句「法をあふぎて」の「あふぎ」は、仰ぐ意と、扇とを掛けた掛詞で、前歌の二句を受けている。
結句「頼むとならば」は、頼みにするのであれば、と倒置によって三句を受けて結ぶ。
あふぐ:仰ぐ意と、扇を掛ける
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 有り難き法にあふぎの風ならば 心の塵を払へとぞ思ふ
- 次の歌
- 雲雀立つ荒野に生ふる姫百合の 何につくともなき心かな