- 歌の意味
- 花の香を、説法の座に居並ぶ人々の袖に吹きしみこませて、悟れと言って風が花を散らしているのであった。
- 鑑賞
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雑歌 878
詞書は前の歌に続き「序品」
前歌に続いて序品を題とした歌である。説法の座に居並ぶ人々の袖に花の香を吹きしみこませて、悟れと言って風が花を散らしているのだ、と詠む。前歌の「散りまがふ花」を受け、風に散る花の香に仏の教えの働きを見ている。
初句「花の香を」は、天から降る花の香を、の意で、前歌の「花のにほひ」を受けている。
二句「連なる袖に」は、説法の座に居並ぶ人々の袖に、の意である。
三句「吹きしめて」は、吹いてしみこませて、の意である。
四句「悟れと風の」は、悟れと言って風が、の意で、風を仏の教えの使いとしている。
結句「散らすなりけり」の「なりけり」は気づきの詠嘆で、散らしているのであった、と結ぶ。
つらなる:居並ぶ、列をなす
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 散りまがふ花のにほひを先立てて 光を法の筵にぞ敷く
- 次の歌
- こりもせず憂き世の闇にまがふかな 身を思はぬは心なりけり