- 歌の意味
- 野に立っている枝のない木にも劣るのであった。後世のことを知らない人の心は。
- 鑑賞
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雑歌 907
詞書は前の歌に続き「心に思ひける事を」
五首の最後の一首である。後世のことを知らない人の心は、野に立っている枝のない木にも劣るのだ、と詠む。枝のない木は何の役にも立たないものとされ、後世を思わない心はそれにも劣ると厳しく述べて、五首を結んでいる。
初句「野に立てる」は、野に立っている、の意である。
二句「枝なき木にも」は、枝のない木にも、の意で、役に立たないもののたとえである。
三句「劣りけり」の「けり」は気づきの詠嘆で、劣るのであった、の意である。ここで句切れとなる。
四句「後の世知らぬ」は、来世のことを知らない、の意である。
結句「人の心は」は、人の心は、と倒置によって三句を受けて結ぶ。
のちのよ:来世、後世
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 愚かなる心にのみや任すべき 師となることもあるなるものを
- 次の歌
- 身の憂さを思ひ知らでや止みなまし 背くならひのなき世なりせば