- 歌の意味
- 嵐だけが時々窓を訪れて音を立て、明けてしまった空に残る夜の名残を思うことだ。
- 鑑賞
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雑歌 915
詞書「閑中暁」
題「閑中暁」は、静かな住まいの暁を詠む題である。訪れる人もない静かな庵に、嵐だけが時々窓を訪れて音を立て、明けてしまった空に夜の名残を思う、と詠む。山の庵の静寂と、明け方の寂しさを描いている。
初句「嵐のみ」の「のみ」は限定で、嵐だけが、の意で、訪れる人もない静けさを表す。
二句「時々窓に」は、時々窓に、の意である。
三句「おとづれて」は、訪れて音を立てて、の意で、訪問する意と音を立てる意を重ねている。
四句「明けぬる空の」は、明けてしまった空の、の意で、題の「暁」に当たる。
結句「名残をぞ思ふ」は、係助詞「ぞ」と連体形「思ふ」による係り結びで、名残を思う、と結ぶ。
おとづる:訪れる、音を立てる
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 浅く出でし心の水やたたふらん すみゆくままに深くなるかな
- 次の歌
- 今宵こそあはれみあつき心地して 嵐の音をよそに聞きつれ