消えぬべき露の命も君が問ふ
言の葉にこそ起きゐられけれ
- 歌の意味
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消えてしまいそうな露のような命も、あなたが見舞ってくださる言葉によって、起きていることができたことだ。
- 鑑賞
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雑歌 920
詞書「秋頃、風煩ひける人を弔ひたりける返事に」
秋の頃、風邪を患っていた人を西行が見舞ったところ、その人から返事として届いた歌である。作者は風邪を患っていた人で、名は記されていない。消えそうな露のような命も、あなたが見舞ってくださる言葉によって起きていることができた、と詠み、見舞いへの感謝を述べている。
初句「消えぬべき」は、消えてしまいそうな、の意である。
二句「露の命も」は、露のようにはかない命も、の意である。
三句「君が問ふ」は、あなたが見舞う、の意である。
四句「言の葉にこそ」の「言の葉」は言葉の意で、「葉」は露の縁語である。「こそ」は係助詞で、結句の「けれ」と係り結びをなしている。
結句「起きゐられけれ」の「起き」は、露が置く意を響かせており、起きていることができた、と結ぶ。
おきゐる:起きて座っている
とふ:見舞う
- 出典
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山家集
- 前の歌
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袈裟の色や若紫に染めてける 苔の袂を思ひ返して
- 次の歌
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吹き過ぐる風しやみなば頼もしみ 秋の野もせの露の白玉