木枯らしに木の葉の落つる山里は
涙こそさへもろくなりけれ
- 歌の意味
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木枯らしに木の葉が落ちる山里では、木の葉ばかりか涙までもが、こぼれやすくなることだ。
- 鑑賞
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雑歌 935
詞書「題しらず」
木枯らしに木の葉が落ちる山里では、木の葉ばかりでなく、涙までもがもろくこぼれやすくなる、と詠む。木の葉の散るさまと涙とを重ね、山里の冬の寂しさを述べている。
ここから巻末の第千四十一首まで題しらずの歌が続き、山里の暮らし、月、各地の風物、無常などを詠んでいる。
初句「木枯らしに」は、晩秋から初冬に吹く冷たく強い風に、の意である。
二句「木の葉の落つる」は、木の葉が落ちる、の意である。
三句「山里は」は、山里では、の意である。
四句「涙こそさへ」の「さへ」は添加の副助詞で、涙までもが、の意である。「こそ」は係助詞で、結句の「けれ」と係り結びをなしている。
結句「もろくなりけれ」の「もろし」は、落ちやすい、こぼれやすい、の意で、木の葉と涙の両方にかかっている。
こがらし:晩秋から初冬に吹く冷たく強い風
もろし:落ちやすい、こぼれやすい
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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家の風吹き伝ふとも和歌の浦に かひある言の葉にてこそ知れ
- 次の歌
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峰渡る嵐激しき山里に 添へて聞こゆる滝川の水