- 歌の意味
- 鶉が伏している刈り取った後の田に、ひこばえの稲が生え出て、それをほのかに照らす三日月の光であることよ。
- 鑑賞
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雑歌 945
詞書は前の歌に続き「題しらず」
鶉が伏している刈り取った後の田に、ひこばえの稲が生え出て、それを三日月がほのかに照らしている、と詠む。晩秋の田園の寂しい夕景を、鶉、ひつじ、三日月という細やかな景物で描いている。
初句「鶉伏す」は、鶉が身を伏している、の意である。
二句「刈田のひつぢ」の「刈田」は稲を刈り取った後の田、「ひつぢ」は刈り株から再び生えた稲である。
三句「生ひ出でて」は、生え出て、の意である。
四句「ほのかに照らす」は、かすかに照らす、の意である。
結句「三日月の影」は体言止めで、三日月の光で結ぶ。
ひつぢ:刈り取った稲の株から再び生えた稲
かりた:稲を刈り取った後の田
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 水の音はさびしき庵の友なれや 峰の嵐の絶え間絶え間に
- 次の歌
- 嵐越す峰の木の間を分けきつつ 谷の清水に宿る月影