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磐余野の萩が絶え間のひまひまに
児手柏の花咲きにけり

歌の意味
磐余野の萩の茂みが途切れたあちこちの隙間に、児手柏の花が咲いたことだ。
鑑賞
雑歌 970

詞書は前の歌に続き「題しらず」
 大和国の磐余野で、萩の茂みが途切れたあちこちの隙間に、児手柏の花が咲いた、と詠む。萩の野に交じって咲く花を細やかに描いている。

 初句「磐余野の」は、大和国の歌枕の磐余野の、の意である。
 二句「萩が絶え間の」は、萩の茂みの途切れた所の、の意である。
 三句「ひまひまに」は、あちこちの隙間に、の意である。
 四句「児手柏の」の「児手柏」は、葉が子どもの手のひらのように見える木とされる。
 結句「花咲きにけり」は、花が咲いたことだ、の意で、「にけり」の詠嘆で結ぶ。

このてがしは:葉が子どもの手のように見えるという木
ひま:すきま
作者
西行
出典
山家集
前の歌
光をば曇らぬ月ぞ磨きける 稲葉にかかる朝日子の玉
次の歌
衣手に移りし花の色かれて 袖ほころぶる萩が花摺り