- 歌の意味
- 川の合流する所よ、真木の茂る麓の山に石が立ち並んで、そこで働く杣人はどれほど涼しいことだろう。
- 鑑賞
-
雑歌 974
詞書は前の歌に続き「題しらず」
川が合流する所の、真木の茂る麓の山に石が立ち並んで、そこで働く杣人はどれほど涼しいことだろう、と詠む。川と山と岩の織りなす夏の山里の涼しさを、そこで働く人の身になって思いやっている。
初句「川合ひや」の「川合ひ」は川の合流する所で、「や」は詠嘆の間投助詞である。
二句「真木の裾山」は、真木の茂る山の麓の意である。
三句「石立てて」は、岩が立ち並んで、の意である。
四句「杣人いかに」の「杣人」は、山で木を切る人である。
結句「涼しかるらん」の「らん」は現在推量の助動詞で、涼しいことだろう、と結ぶ。
そまびと:山で木を切る人
すそやま:山の麓
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 真木割る飛騨の工や出でぬらん 村雨過ぐるかさとりの山
- 次の歌
- 雪解くるしみみにしだくかささきの 道行きにくき足柄の山