根渡しにしるしの竿や立てつらん
こひき待ちつる越の中山
- 歌の意味
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雪の上を渡るための目じるしの竿を立てたのであろうか。待ちかねていた越の中山では。
- 鑑賞
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雑歌 976
詞書は前の歌に続き「題しらず」
雪深い越の国の中山で、雪の上を渡るための目じるしの竿を立てたのだろうか、と詠む。越の中山は北陸道の山で、雪深い所として知られた。二句の「根渡し」や四句の「こひき」が何を指すかは定かでないが、雪国の山越えの様子を思い描いた歌である。
初句「根渡しに」は、語義が定かでないが、雪の上を渡ることをいうと見られる。
二句「しるしの竿や」は、目じるしの竿を、の意で、「や」は疑問の係助詞で、三句の「らん」と係り結びをなしている。
三句「立てつらん」は、立てたのだろうか、の意である。ここで句切れとなる。
四句「こひき待ちつる」は、語義が定かでないが、待ちかねていた、の意と見られる。
結句「越の中山」は体言止めで、北陸道の雪深い山の名で結ぶ。
しるし:目じるし
こしのなかやま:越の国の雪深い山
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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雪解くるしみみにしだくかささきの 道行きにくき足柄の山
- 次の歌
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雲取や志古の山路はさておきて 小口が原のさびしからぬか