- 歌の意味
- 山もない海の面にたなびいて、波の花にも見間違えるような白雲であることよ。
- 鑑賞
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雑歌 995
詞書は前の歌に続き「題しらず」
山もない海の面にたなびいて、波の花、すなわち白く砕ける波頭にも見間違えるような白雲である、と詠む。山にかかる白雲を花に見立てるのに対して、海の上の白雲を波の花に見立てている。前の第九百八十七首などの、山の雲を花と見る歌と響き合っている。
初句「山もなき」は、山もない、の意で、山にかかる雲を花と見る趣向を海に移している。
二句「海の面に」は、海の表面に、の意である。
三句「たなびきて」は、横に長く引いて、の意である。
四句「波の花にも」の「波の花」は、白く砕ける波を花にたとえた語である。
結句「まがふ白雲」は体言止めで、見間違えるほどの白雲で結ぶ。
なみのはな:白く砕ける波を花にたとえた語
まがふ:見分けがつかなくなる、見間違える
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 過ぎて行く羽風なつかし鶯に なづさひけりな梅の立枝に
- 次の歌
- 同じくは月の折咲け山桜 花見る夜半の絶え間あらせじ