- 歌の意味
- 磯に砕ける波が荒々しく見えることだ。沖では余波が高く立っているのだろうか。
- 鑑賞
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雑歌 1004
詞書は前の歌に続き「題しらず」
磯に砕ける波が荒々しく見える、沖では余波が高く立っているのだろうか、と詠む。磯の波の荒さから、見えない沖の高波を思いやっている。第千二首の「なごろ」と同じ語を用いている。
初句「磯に折る」は、磯に砕ける、の意である。
二句「波の険しく」は、波が荒々しく、の意である。
三句「見ゆるかな」の「かな」は詠嘆の終助詞で、ここで句切れとなる。
四句「沖になごろや」の「なごろ」は余波の意で、第千二首の二句と同じ語である。「や」は疑問の係助詞である。
結句「高く行くらん」の「らん」は現在推量の助動詞で、高く立っているのだろうか、と結ぶ。
なごろ:風がやんだ後も残る波、余波
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 潮路行くかこみの艫櫓心せよ またうづ速き瀬戸渡るほど
- 次の歌
- おぼつかな伊吹颪の風先に 朝妻舟は逢ひやしぬらん