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朝帰るかりゐうなこのむら友は
原の岡山越えやしぬらん

歌の意味
朝に帰ってゆくかりゐうなこの群れの仲間たちは、原の岡山を越えてしまっただろうか。
鑑賞
雑歌 1012

詞書は前の歌に続き「題しらず」
 朝に帰ってゆく群れの仲間たちは、もう原の岡山を越えてしまっただろうか、と詠む。二句の「かりゐうなこ」や四句の「原の岡山」は語義や所在が定かでないが、朝に連れ立って帰ってゆく群れを思いやった歌と見られる。

 初句「朝帰る」は、朝に帰ってゆく、の意である。
 二句「かりゐうなこの」は、語義が定かでない。
 三句「むら友は」は、群れをなす仲間は、の意である。
 四句「原の岡山」は、所在の定かでない山の名である。
 結句「越えやしぬらん」の「や」は疑問の係助詞で、「らん」と係り結びをなし、越えてしまっただろうか、と結ぶ。

むらとも:群れをなす仲間
作者
西行
出典
山家集
前の歌
陸奥のおくゆかしくぞ思ほゆる 壺の碑外の浜風
次の歌
すがる伏す木暗が下の葛巻を 吹き裏返す秋の初風