- 歌の意味
- 声をそろえて、もりかきみかが鳴いているのが聞こえる。示し合わせて妻を恋うているのであろうか。
- 鑑賞
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雑歌 1014
詞書は前の歌に続き「題しらず」
声をそろえて鳴いているのが聞こえる、示し合わせて妻を恋うているのだろうか、と詠む。二句の「もりかきみか」は語義が定かでないが、鳥や虫などの鳴く生き物をさすと見られ、その鳴き声を妻を恋う声と聞いている。
初句「諸声に」は、声をそろえて、の意である。
二句「もりかきみかぞ」は、語義が定かでない。「ぞ」は係助詞で、三句の「なる」と係り結びをなしている。
三句「聞こゆなる」の「なる」は推定の助動詞で、聞こえてくる、の意である。ここで句切れとなる。
四句「言ひ合はせてや」は、示し合わせて、の意で、「や」は疑問の係助詞である。
結句「妻を恋ふらん」の「らん」は現在推量の助動詞で、妻を恋うているのだろうか、と結ぶ。
もろごゑ:声をそろえること
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- すがる伏す木暗が下の葛巻を 吹き裏返す秋の初風
- 次の歌
- 菫咲く横野のつばな咲きぬれば 思ひ思ひに人通ふなり