- 歌の意味
- 古い住まいへと分け入ってゆくと、鹿の伏す浅茅に置いた露がこぼれ落ちることだ。
- 鑑賞
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雑歌 1024
詞書は前の歌に続き「題しらず」
古い住まいへと分け入ってゆくと、鹿の伏す浅茅に置いた露がこぼれ落ちる、と詠む。荒れ果てた旧居の寂しさを、鹿の伏す浅茅と、こぼれる露によって描いている。露には涙も重なる。
初句「石上」は、「古き」にかかる枕詞である。
二句「古き住みかへ」は、古い住まいへ、の意である。
三句「分け入れば」は、草を分けて入ってゆくと、の意である。
四句「鹿の浅茅に」は、鹿の伏す浅茅に、の意で、「浅茅」は丈の低い茅である。
結句「露のこぼるる」は、露がこぼれ落ちる、の意で、連体形で詠嘆を込めて結ぶ。露は涙を暗示している。
いそのかみ:「ふる」にかかる枕詞
あさぢ:丈の低い茅
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- み熊野の浜木綿生ふる浦さびて 人なみなみに年ぞ重なる
- 次の歌
- とをちさすひたの面に引く潮に 沈む心ぞ悲しかりける