- 歌の意味
- 古い里の蓬は、この家の何であるというので、荒れてゆく庭にまっ先に茂るのだろう。
- 鑑賞
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雑歌 1029
詞書は前の歌に続き「題しらず」
古い里の蓬は、この家にとって何だというので、荒れてゆく庭にまっ先に茂るのだろう、と詠む。荒れた家の象徴である蓬が、主のいなくなった庭にいち早く茂るさまを、蓬に問いかける形で描いている。
初句「古郷の」は、古い里の、昔住んでいた所の、の意である。
二句「蓬は宿の」は、蓬はこの家の、の意である。
三句「何なれば」は、何であるというので、の意である。
四句「荒れゆく庭に」は、荒れてゆく庭に、の意である。
結句「まづ茂るらん」の「らん」は原因推量の助動詞で、まっ先に茂るのだろう、と結ぶ。
ふるさと:昔住んでいた所、荒れた旧居
- 作者
- 西行
- 出典
- 山家集
- 前の歌
- 風吹けばあだに破れゆく芭蕉葉の あればと身をも頼むべきかは
- 次の歌
- 古里は見し世にも似ずあせにけり いづち昔の人行きにけん