共に見し峰の紅葉のかひなれや
花の折にも思ひ出でける
- 歌の意味
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ともに見た峰の紅葉の甲斐があったのだろうか。花の季節にも私を思い出してくださったことだ。
- 鑑賞
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雑歌 1075
詞書「返し」
前歌の西行の歌に対する寂然の返歌である。ともに見た峰の紅葉の甲斐があったからだろうか、花の季節にも私を思い出してくださったのですね、と、西行の友情を喜んでいる。
西行の歌の「紅葉見し」と「花盛り」とを受け、「共に見し」「花の折」と言い換えて応えている。秋に共に過ごした時間が、春になっても友の心に残っていたことへの感謝が素直に表れている。
初句「共に見し」は、一緒に見た、の意で、前歌の「紅葉見し」を受けている。
二句「峰の紅葉の」は、高野の峰の紅葉の、の意である。
三句「かひなれや」の「や」は疑問の係助詞で、結句の連体形「ける」で結ぶ係り結びとなる。紅葉をともに見た甲斐であろうか、の意である。
四句「花の折にも」は、春の花の季節にも、の意で、前歌の「花盛り」を受けている。
結句「思ひ出でける」は「や」の結びとして連体形で、思い出してくれたことだ、の意を表す。
かひ:甲斐、効果
- 作者
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寂然
- 出典
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山家集
- 前の歌
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紅葉見し高野の峰の花盛り 頼めぬ人の待たるるやなに
- 次の歌
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庭よりは鷺ゐる松の梢にぞ 雪は積もれる夏の夜の月