- 歌の意味
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葛城山よ。正木の葛の色は秋のように紅葉しているのに、よその木々の梢はまだ緑であることよ。
- 鑑賞
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雑歌 1078
詞書「葛城を過ぎ侍りけるに、折にもあらぬ紅葉の見えけるを、何ぞと問ひければ、正木なりと申しけるを聞きて」
葛城山を通り過ぎたとき、季節でもないのに紅葉が見えたので何かと尋ねると、正木の葛だと教えられて詠んだ一首である。葛城山の正木の色は秋のように色づいているのに、ほかの木々の梢はまだ緑のままだ、と、季節外れの紅葉の珍しさを詠んでいる。
葛城山は正木の葛とともに詠まれる歌枕であり、その実景に出会った驚きが素直に表れている。一面の緑の中に紅の色が混じる、色の対比の鮮やかな一首である。
初句「葛城や」の「や」は詠嘆の間投助詞で、大和と河内の境の葛城山を打ち出している。
二句「正木の色は」の「正木」は、正木の葛、すなわちテイカカズラの古名とされ、紅葉する蔓草である。
三句「秋に似て」は、秋のように色づいて、の意である。
四句「よその梢は」は、ほかの木々の梢は、の意で、正木と対比されている。
結句「緑なるかな」の「かな」は詠嘆の終助詞で、まだ夏の緑のままであることへの感慨で結ぶ。
まさき:正木の葛。紅葉する蔓草
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
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松が根の岩田の岸の夕涼み 君があれなと思ほゆるかな
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汲みてなど心通はば訪はざらん 出でたるものをきくの下水