なにとなく落つる木の葉も吹く風に
散りゆく方は知られやはせぬ
- 歌の意味
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なんということもなく落ちる木の葉でも、吹く風によって散ってゆく方向は知られないことがあろうか、いや、おのずと知られるものだ。
- 鑑賞
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雑歌 1083
詞書「返し」
前歌の西行の歌に対する藤原成通の返歌である。なんとなく落ちる木の葉でさえ、吹く風によって散ってゆく方向はおのずと知られるものだ、と応え、あなたの心の行方も知れている、と答えている。
西行の「いづちうかるる」という問いに対し、木の葉が風の向きに従うように、あなたの心も仏道へと向かっているのだと、やわらかく励ます心が読み取れる。
初句「なにとなく」は、なんということもなく、の意である。
二句「落つる木の葉も」は、落ちる木の葉でさえ、の意で、前歌の「峰の木の葉」を受けている。
三句「吹く風に」は、吹く風によって、の意である。
四句「散りゆく方は」は、散ってゆく方向は、の意で、前歌の「いづち」に答えている。
結句「知られやはせぬ」の「やは」は反語で、知られないことがあろうか、おのずと知られる、と結んでいる。
ちりゆく:散って去ってゆく
- 作者
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藤原成通
- 出典
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山家集
- 前の歌
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嵐吹く峰の木の葉に伴ひて いづちうかるる心なるらん
- 次の歌
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あくがれし心を道のしるべにて 雲に伴ふ身とぞなりぬる