松風はいつも常磐に身にしめど
わきて寂しき夕暮の空
- 歌の意味
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松風はいつも変わらず身にしみるけれども、とりわけ寂しいのは夕暮れの空であることよ。
- 鑑賞
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雑歌 1090
詞書は前の歌に続き「題しらず」
松風はいつも変わることなく身にしみるが、とりわけ寂しく感じられるのは夕暮れの空である、と詠む。常緑の松の変わらなさと、時刻によって深まる寂しさとを対比している。
前の二首が風の音の哀れと澄心とを詠んだのに続き、本歌は松風を夕暮れの寂しさに結びつけ、題しらずの三首が風をめぐって一連をなしている。「常磐」は松の常緑と、いつも変わらない意とを重ねた表現である。
初句「松風は」は、松の梢を吹く風は、の意である。
二句「いつも常磐に」の「常磐」は、いつまでも変わらない意で、常緑の松の縁語ともなっている。
三句「身にしめど」の「ど」は逆接で、身にしみるけれども、の意である。
四句「わきて寂しき」の「わきて」は、とりわけ、格別に、の意である。
結句「夕暮の空」は体言止めで、寂しさの極まる時を余韻として残している。
ときは:永久に変わらないこと。松の常緑を響かせる
わきて:とりわけ
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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いかでかは音に心の澄まざらん 草木もなびく嵐なりけり
- 次の歌
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程経れば同じ都のうちだにも おぼつかなさは問はまほしきを